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身につけよう 応急手当
1)応急手当の必要性
心臓や呼吸が止まった人の治療は、まさに1分1秒を争います。
図1は居合わせた人が救命処置をした場合と、救急車が来るまで何もしなかった場合の救命の可能性を示しています。
時間とともに救命の可能性は低下します。が、救急隊の到着までの短時間であっても救命処置をすることで高くなります。
救急隊が到着するまでに、その場に居合わせた人が素早い119番通報、素早い応急処置を行い、救急隊へつなぐ事がとても重要です。
もし目の前で倒れた人に遭遇したら、勇気を持って、覚えていることを、わずかでもいいから実施してください。
2)救命の連鎖
傷病者の命を救い、社会復帰に導く為に必要となる一連の流れを「救命の連鎖」といいます。
図1
心停止の予防
子供の場合、日常生活を注意する事で予防できます。
成人においては、急性心筋梗塞や脳卒中の初期症状に気づいて救急車を要請する事が大事です。
早い119番通報
心停止の可能性を認識したら、大声で叫んで応援を呼び、119番通報とAEDの手配を依頼し、AEDと救急隊が少しでも早く到着するように努めます。
早い心肺蘇生とAED
救急隊の到着前に心肺蘇生法とAEDを使用する事で救命の可能性を高めます。
救急隊や病院での救命処置
救急隊や病院等の二次救命処置を行う事により社会復帰を目指します。
この4つの輪がすばやくつながると救命効果が高まります。
「救命の連鎖」における最初の3つの輪は、現場に居合わせた方によって行われることが期待できます。
その場に居合わせた方により心肺蘇生法が行われたほうが、行われなかったときより生存率が高く、早期のAED使用(電気ショック)により、生存率や社会復帰率が高くなっていることがわかっています。