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帯状疱疹について

印刷ページ表示 更新日:2025年3月25日更新

帯状疱疹とは  

 ~高齢者だけでなく働き世代も発症する場合があります~

 帯状疱疹は水ぼうそうと同じウイルスによりおこる病気です。子どもの頃に罹患した水ぼうそうのウイルスが再活性化することで発症します。

 加齢やストレス等でからだの免疫が低下するとウイルスが再び増殖しやすくなることから、50歳以上の人が患者全体の7割を占めています。
 また、働き世代でもがんや糖尿病など免疫力が低下する病気を患っていたり、仕事や家事、子育てなどで多忙な日々が続いていたりすると
発症する場合があります。

 治療が遅れると重症化や後遺症が残りやすくなるため、注意が必要です。

症状  

 ~発疹が出たら3日以内の受診が大切です~
 
 はじめは、顔やからだの片側だけの一部にピリピリとした痛みやかゆみが表れることが多いです。帯状疱疹は早期発見・早期治療が大切です。

症状の現れ方には次のような特徴があります。

●顔やからだの左右どちらかに、「ピリピリ」「ズキズキ」「チクチク」といった痛みが生じる
(痛みの強さや感じ方は、個人差がある)

●数日後、痛みのある部位に赤い発疹が現れる。初期では「虫さされ」や「かぶれ」のように感じることが多い。

●進行すると発疹が水ぶくれになり、帯状に広がる。発熱やリンパ節の腫れ、頭痛等がみられることもある。

●2~4週間かけて水ぶくれが破れてただれ、かさぶたになり皮膚の症状は落ち着く。

 忙しい時に発症してしまうと、つい受診や治療を後回しにしてしまいがちですが、早期に治療を開始することで重症化や合併症が起こりにくくなります。「チクチクした痛み」や発疹の症状があったら、3日以内に皮膚科(または内科)を受診しましょう。

合併症について

 治療が遅れた場合や症状がひどく重症だった場合は、皮膚症状が治った後も、以下のような後遺症や合併症をおこすことがあります。いずれも日常生活に大きな影響を生じますので、早期治療が大切です。

●帯状疱疹後神経痛
 軽度の刺激(タオルでからだを拭く、服を着る、風にあたるなど)によって痛みを感じ、日常生活に支障をきたす状態です。数ヶ月~10年以上続く場合もあります。

●視力低下・聴力低下・顔面神経麻痺など
 発症部位が頭部や顔だった場合に生じることがあります。眼神経や聴神経、顔面神経が障害されることが原因です。

●尿閉・頑固な便秘
 発症部位が下腹部周囲だった場合に生じることがあります。

治療 ~早期治療が大切~

 治療は抗ウイルス薬を基本とし、症状の状況によって外来での内服または入院での点滴が行われます。痛みの状態によって、鎮痛薬が使われることもあります。

 治療を開始してすぐに症状が改善するわけではなく、治療によりウイルスの活動が停止するまでに数日かかると言われています。痛みや皮膚の症状が改善するのは、その後になります。

 「忙しいから受診は2~3日後にしよう」などと治療を先延ばしにすると、抗ウイルス薬の効果が十分に得られず症状が長引く可能性もあります。帯状疱疹の可能性を感じたら、早期に受診をしましょう。

 内服・点滴いずれの場合も、抗ウイルス薬の治療は1週間程度で終了しますが、疲労の蓄積などによって免疫が低下したことで発症する場合が多いので、当分の間は十分に休息をとり安静に過ごすことを心がけましょう。
 

予防対策 ~2つの方法があります~

 帯状疱疹の予防対策は大きく2つあります。

■免疫力を低下させない
 ・睡眠や休息をしっかりとり、疲れやストレスをためこまない
 ・バランスのとれた食事、適度な運動など
 を心がけ、できるだけ生活リズムを整え健康的な生活習慣を保ちましょう

■ワクチン接種(免疫力を高める)
 50歳を過ぎたら「ワクチン接種」も帯状疱疹の発症や重症化を防ぐうえで効果的です。
 
 帯状疱疹ワクチンについては、令和7年4月より高齢者(65歳以上)を対象とした定期接種となり、市より接種費用の助成を受けることができます。
  詳細は延岡市ホームページ「帯状疱疹の定期予防接種について」(本ページの最後にリンクを表示)をご覧ください。

 65歳未満の人については「任意接種」であり、全額自己負担での実施となります。接種を希望される場合は、直接医療機関にお問い合わせをお願いします。(本市では接種費用の助成は行っておりません。)

帯状疱疹ワクチン

ワクチン種類

商品名

弱毒生水痘ワクチン

ビケン(生ワクチン)

組換え帯状疱疹ワクチン

シングリックス(R)(不活化ワクチン)

接種方法 皮下注射 筋肉内注射
接種回数 1回

2回

※標準として1回目から2ヶ月の間隔をおく

一般的な接種費用 8千円~1万円程度 4~5万円程度(2回分)

持続性

5~7年

10年以上

有効性

年齢別の帯状疱疹発症予防効果

60~69歳  36%

70~74歳  35%

75~79歳  32%

80~84歳  31%

85~89歳  32%

60~69歳  97.4%

70~79歳  90.0%

80歳以上  89.1%

副反応(頻度10%以上)

※いずれのワクチンも、重大な副反応として、アナフィラキシー・血小板減少性紫斑病・無菌性髄膜炎が現れることがあります(いずれも頻度不明)

【注射部位】

発赤、そう痒感、熱感、腫脹、疼痛、硬結

 

【注射部位】 疼痛、発赤、腫脹

【消化器】  悪心、嘔吐、下痢、腹痛

【精神神経系】 頭痛

【筋骨格系】 筋肉痛

【全身症状】 疲労、悪寒、発熱

明らかに免疫機能に異常のある疾患を有する人及び、免疫抑制(免疫力低下)をきたす治療を受けている人

接種不可

接種可能

※「接種が適当である」と医師に判断された場合

※持続性、有効性、副反応についての参考・引用資料

 第65回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会_予防接種基本方針部会(資料2)、乾燥弱毒生水痘ワクチンビケン添付文書、シングリックス筋注用添付文書