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外来種対策と特定外来生物について

印刷ページ表示 更新日:2021年8月1日更新

外来種とは

外来種とは、もともとその地域にいなかった生物のうち、国内、海外を問わず他の地域から人間の活動によって持ち込まれたものです。一方で、もともとその地域に自然分布していた生物は、在来種と呼ばれます。もともと日本に生息していた生物でも、本来生息していなかった地域に人為的要因によって入り込んだ生物は、国内由来の外来種となりますので、注意が必要です。

※渡り鳥、海流にのって移動してくる魚や植物の種などは、自然の力で移動するものなので外来種にはあたりません。

外来種の問題点

生態系は、長い期間をかけて形成された食物連鎖や相互利用の関係などが複雑に積み重なり、微妙なバランスのもとで成立しています。ここに外来種が侵入すると、生態系のみならず、人間や、農林水産業まで、幅広くにわたって悪影響を及ぼす場合があります。

外来生物による影響

1.生態系への影響

  • 在来種を食べる
  • 在来種の生息・生育環境を奪ってしまったり、餌の奪い合いをする
  • 近縁の在来種と交雑して雑種をつくる

2.人の生命・身体への影響

  • 毒を持っていて危険
  • 人をかんだり、刺したりする

3.農林水産業への影響

  • 農林水産物を食べる
  • 畑を踏み荒らす

特定外来生物とは

「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)」では、海外から日本に持ち込まれた外来種を「外来生物」と定義しています。

環境省では、外来生物のうち、生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの、又は及ぼすおそれのあるものを「特定外来生物」として指定しています。特定外来生物による被害を防ぐため、外来生物法では、特定外来生物の飼養・栽培、保管、運搬、輸入、譲渡、野外への放出などが原則禁止されています。

延岡市で確認された特定外来生物

延岡市では、市内の動植物の分布状況を把握するため、継続的な自然環境モニタリング調査を実施しています。その結果、次の特定外来生物が確認されました。(種の解説については延岡市環境基本計画 自然環境調査報告書より一部抜粋)

哺乳類

アライグマ

原産地はカナダ南部からパナマで、日本にはペットとして輸入されたものが野生化している。九州北部ではすでに広く分布しており、延岡市でもこれまでに3 件の捕獲事例が報告されている(平成28 年2⽉北川町下赤の山林(オス1 頭)、令和2 年11 ⽉北方町蔵田の果樹園(オス1 頭:写真)、令和3 年2 ⽉北方町早日渡の山林(オス1 頭))。着々と増加してきていると考えられ、防除を進める必要がある。

アライグマの画像

アライグマ(画像提供:環境省)

鳥類

ガビチョウ

上⾯はオリーブ褐⾊で頭と腰は淡色。周眼部と眼の後⽅にのびる白い眉斑がある。囀りは複雑でクロツグミに似るが、より大きな声で伸ばす声が含まれる。中国南部などに生息するが、飼鳥として飼育されたものが野⽣化し、生息域が拡⼤した。延岡市で2009 年頃から観察されるようになったが、在来種への影響が懸念される。

 ガビチョウの画像

 ガビチョウ(画像提供:第3次延岡市環境基本計画 自然環境調査報告書)

ソウシチョウ

上面はオリーブ色で、喉は黄色、胸はオレンジ、嘴と翼の⼀部に紅色がある。中国南部などに生息するが、飼鳥として飼育されたものが野生化し、⽣息域が拡大した。延岡市で1987 年からの観察記録があり、山間部で多く見られるが、冬になると市街地でも⾒られるようになった。生息場所がウグイス等と競合しており、在来種への影響が懸念される。

 ソウシチョウの画像

 ソウシチョウ(画像提供:第3次延岡市環境基本計画 自然環境調査報告書)

魚類

カダヤシ

沖田川水系の井替川の水路で13個体採集された。同一水路ではメダカ、ドジョウ、ナマズなども確認されている。本種はメダカよりも攻撃性が強く、生息域を圧迫することが知られているが、2006年の現地採集を最後に確認されなくなった。

 カダヤシの画像

 カダヤシ(画像提供:国立環境研究所)

ブルーギル

市内のため池で確認された。本種もカダヤシ同様、特定外来生物に指定されており、ため池、湖沼などに定着し、優占種となっている。

 ブルーギルの画像

 ブルーギル(画像提供:環境省)

オオクチバス(別名:ブラックバス)

五ヶ瀬川水系の祝子川、沖田川水系の井替川及び市内ため池において採集された。カダヤシ、ブルーギルと並んでもっとも有名な外来魚といえ、この2種と同様、特定外来生物に指定されている。河川域でも確認されていることから、分布の拡大が心配される。

 オオクチバスの画像

 オオクチバス(画像提供:環境省)

植物

オオキンケイギク

北アメリカ原産の多年草。茎は、株になり高さ30センチメートル~70センチメートル。根生葉は、長柄があり3~5小葉に分裂するが茎上の葉は分裂しない。両面荒い毛がある。頭花は、黄色で径5~7センチメートル。そう果(果実)は黒色。観賞用が野生化し、土手、河川敷、造成地などで大群落を形成。

 オオキンケイギクの画像    ​

 オオキンケイギク

オオフサモ

溜池や溝、緩やかな河川に⽣える多年生の帰化植物。茎は円柱状で泥中や水中で分岐し1m 以上に達する。茎に多数の節があり、節から糸状根を出し、水上茎を直⽴させ水面を覆う。水上葉は白緑色の羽状葉が各節に3-7 個輪⽣する。切れ藻〜不定根を出し再生し定着したところで群生する。雌雄異株であり雌株のみ帰化しているので花をつけるが結実はしない。南米原産で本州〜九州に分布。延岡市では差木野町、北川町、富美山町で繁殖している。特定外来種に指定され栽培、移動、販売が禁⽌されている。

 オオフサモの画像

 オオフサモ(画像提供:第3次延岡市環境基本計画 自然環境調査報告書)

 

※過去の自然環境モニタリング調査において、カダヤシ(魚類)、カミツキガメ(爬虫類)が確認されましたが、継続的な自然環境モニタリング調査では確認されていません。

カミツキガメ

カミツキガメは2007(平成19)年、三川内で確認されている。本個体がどのような経緯で三川内に持ち込まれたかは確認できなかったが、おそらく飼育個体が逃げ出したか遺棄されたものと考えられる。

 カミツキガメの画像

 カミツキガメ(画像提供:環境省)

外来種被害予防三原則

外来生物が引き起こす問題は、外来生物が拡がり定着してしまった後に明らかになることが多いです。その場合、問題を解決するために多大な費用と時間、労力が必要となります。このため、環境省では、外来種による被害を予防するために3つの原則を提唱しています。

1.入れない 

  悪影響を及ぼすおそれのある外来種を自然分布域から非分布域へ「入れない」。

2.捨てない

  飼養・栽培している外来種を適切に管理し、「捨てない」(逃がさない・放さない・逸出させないことを含む)。

3.広げない

  既に野外にいる外来種を他地域に「拡げない」(増やさないことを含む)。

 

外来生物を拡げないためにも外来種被害予防三原則を守るようにご協力をお願いします。

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