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第15回若山牧水青春短歌大賞佳作入選作品(大学・一般の部)
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更新日:2021年12月15日更新
No. | 入選作品 | 氏名 | 都道府県 | 市区町村 | 学校名 | 学年 |
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1 | 縁側で空をながめてゐしころと何も変はらずわたしも空も | 渋谷 史恵 | 宮城県 | 多賀城市 | ||
2 | 桜散るなかに抱く嬰はよく睡りさくらさくらとひときは和む | 佐藤 喜充 | 茨城県 | 水戸市 | ||
3 | まいまいの殻にぎっしりつまっている悲しみという新美南吉 | 小山 幸子 | 茨城県 | 古河市 | ||
4 | 三杯目のスプーンにお粥を乗せたまま眠ってしまったははそはの母 | 蓮見 和子 | 茨城県 | 古河市 | ||
5 | 立葵シャンと咲いてる街でもう少しだけ頑張ろうかな | 上形 智香 | 茨城県 | 筑西市 | 筑波大学大学院 | 2 |
6 | 東京に帰ると告げる我の声に行ってくるでしょうと訂正する母 | 荻原 千香子 | 群馬県 | 前橋市 | ||
7 | さらさらと稲田を渡る風音を思い出しおり疲れたる日は | 佐藤 駿 | 埼玉県 | 所沢市 | ||
8 | ぢいちゃんの顔描きたいと孫に言われわれはひげそりぬ | 莵原 輝夫 | 埼玉県 | 狭山市 | ||
9 | 古里の指が覚えし草笛をドレミドレミと吹いて飽かずに | 上中 直樹 | 千葉県 | 千葉市 | ||
10 | 矢も盾もたまらず逢いに行ったけど不機嫌な君に唇を噛む |
如月 凛 |
東京都 | 台東区 | ||
11 | 100円のサイダー二人で乾杯だ好きと言うには時が過ぎてて | 高野 夏実(※) | 神奈川県 | 相模原市 | 相模女子大 | 4 |
12 | てふてふと平仮名で跳ぶ秋の蝶黄を輝かし窓の辺に寄る | 吉川 弘子 | 神奈川県 | 川崎市 | ||
13 | ボランティアで参加をしたる高校生水鉄砲の子らに追わるる | 柳川 維(※) | 神奈川県 | 秦野市 | ||
14 | ふり向けばねじれたシャツが干されをり家事には疎き夫の手なれば | 田中 美鈴 | 岐阜県 | 恵那市 | ||
15 | あの人に思ひ伝へる言葉なくてんてんてんの雨だれの文 | 杉山 きみ子 | 静岡県 | 焼津市 | ||
16 | ランドセルは縁側におきつりに出づ鎮守の森の南の池にて | 大谷 将夫 | 愛知県 | 新城市 | ||
17 | もうすでに物言いにくい雰囲気が漂っていて一呼吸おく | 小山 肇美 | 三重県 | 松阪市 | ||
18 | 半歩だけ君より前を歩くのは腕を組みたきぼくのシグナル | 米谷 茂 | 大阪府 | 泉佐野市 | ||
19 | 肩書きがとれて気楽な屋台酒遠い親父がぐっと近くなり | ゴウリキ (ペンネーム) |
大阪府 | 藤井寺市 | ||
20 | 君というU字磁石が引きつける僕の初恋砂鉄のままで | 山野 大輔 | 大阪府 | 堺市 | ||
21 | ふたり連れの心づよさで吹雪くなか見知らぬ道をあるきしあの夜 | 利根 敬郎 | 大阪府 | 四條畷市 | ||
22 | やりなおしいつでもできるできるからぼてなす厚く切って焼こうよ | 金 成愛 | 大阪府 | 大阪市 | ||
23 | 好きという感情をまだ知らぬ夏私は君に残酷だった | 八尾 美奈子 | 兵庫県 | 加古川市 | ||
24 | 「しました」と「致しました」で迷う午後笑顔やさしき店長とゐて | 清松 周子 | 岡山県 | 岡山市 | 岡山大学 | 2 |
25 | 葉桜の木もれびをゆく綱政の知らざるソメイヨシノの道の | 増田 裕介 | 岡山県 | 岡山市 | 就実大学 | 3 |
26 | 朝なれば窓よりさせる陽の色を朝朝ちがう色と思える | 中平 光保 | 岡山県 | 岡山市 | 就実大学 | 2 |
27 | ゴイサギがもう二時間もじっとしてぼけっと見てる我ひまだなァ | 石崎 勝子 | 広島県 | 福山市 | ||
28 | 色づきし稲穂の中に麦藁帽の田主に似たる案山子立ちたり | 青木 志津子 | 山口県 | 岩国市 | ||
29 | 故郷に帰る家無くホテルより同窓会の会場に行く | 吉武 信子 | 山口県 | 防府市 | ||
30 | 四季有るがゆえに楽しむ風景はゴッホでも有り写楽でもあり | 渡辺 昌子 | 愛媛県 | 鬼北町 | ||
31 | さだかには風のながれに気づかねど峠の径にゆるる白萩 | 能塚 節男 | 福岡県 | 福岡市 | ||
32 | 牧水と親交ありたる女教師に「源氏」習ひしは十七の春 | 清水谷 眞也 | 福岡県 | 福岡市 | ||
33 | 「おかへり」とふ声の聞こえぬ玄関にきこえざるまま靴をぬぎをり | 三吉 誠 | 福岡県 | 福岡市 | ||
34 | ブギウギと言いつつその語の意味知らずだけどブギウギとてもブギウギ | 山田 明日香 | 福岡県 | 北九州市 | 北九州市立大学 | 3 |
35 | 「樫炭が高く売れたよ」母さんに黒い笑顔でしゃべる父さん | 御塚 賢三郎 | 佐賀県 | 嬉野市 | ||
36 | 石積みは明治のままに残りいて馬舎の土塀朽ちて落ちにき | 谷口 栄子 | 宮崎県 | 宮崎市 | ||
37 | 病癒えし君が口笛吹きてゆく楠の若葉のかがやく朝を | 友枝 清子 | 宮崎県 | 宮崎市 | ||
38 | 言はでものこと言ひしかと夜に入りてしきり悔いをり阿呆なわたし | 野中 さだ子 | 宮崎県 | 国富町 | ||
39 | 尾鈴てふ銘柄数多わが里の日向かぼちやを山と積み行く | 黒木 フクエ | 宮崎県 | 都農町 | ||
40 | 城山は春の嵐か鐘の音も桜ふぶきも東にながる | 那須 文美 | 宮崎県 | 日向市 | ||
41 | 百歳の祖母枕辺に悩みいる娘の恋を手とり励ます | 東村 カズミ | 宮崎県 | 日向市 | ||
42 | わが存在二割くらいはここにある内ポケットのスマートフォン | 古川 久師 | 宮崎県 | 延岡市 | ||
43 | もち菓子のようなフェルトのベビー靴土にふれぬまま飾られており | 今村 公子 | 宮崎県 | 延岡市 | ||
44 | 拒むとも受け入れるともなき老母にただよう老いの日は過ぎゆく | 千坂 征子 | 宮崎県 | 延岡市 | ||
45 | 秋風の通ふ網戸に逆さまの蟷螂一つ暮れゆきにけり | 浜松 栄一 | 宮崎県 | 延岡市 | ||
46 | 十九にて繰り上げ兵にとられたる兄の面影は少年の儘 | 島田 美須子 | 宮崎県 | 延岡市 |
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