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第10回 若山牧水青春短歌大賞佳作入選作品(高校生の部)
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更新日:2021年12月14日更新
No. | 入選作品 | 氏名 | 都道府県 | 市区町村 | 学校名 | 学年 |
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1 | 「素直ってそんなにいい?」と聞く君のために向日葵の苗を植える | 羽田 美帆 | 茨城県 | 筑西市 | 下館第一高等学校 | 2 |
2 | 秋茗荷土を押し分けここだよと手招くように花穂が揺れる | 池田 みどり | 茨城県 | 筑西市 | 下館第一高等学校(定時制) | 3 |
3 | 日曜日いつまで寝ても大丈夫仕事・学校完全休止 | 大島 昴 | 茨城県 | 筑西市 | 下館第一高等学校(定時制) | 3 |
4 | 見上げれば月はまん丸十五夜だ下校九時半夜の学校 | 嘉斎 成人 | 茨城県 | 筑西市 | 下館第一高等学校(定時制) | 3 |
5 | 俺の青春円錐らしい行き先の道がだんだん狭くなるから | 三浦 彰悟 | 埼玉県 | 桶川市 | 桶川西高等学校 | 2 |
6 | 音が消え色も日に日に消えてゆく何か切ない褪めた画用紙 | 金子 晃 | 埼玉県 | 桶川市 | 桶川西高等学校 | 2 |
7 | 寝てる間に夢を見ていたあの人のこのぬくもりはあの上着かな | 青木 冴子 | 埼玉県 | 桶川市 | 桶川西高等学校 | 2 |
8 | 唐突に駆け出し君が拾い上げた道ばたの缶に反射する光 | 武久 聖 | 埼玉県 | 桶川市 | 桶川西高等学校 | 2 |
9 | 紫のカッパ着て来る登校の君に見とれて事故起こしそう | 染谷 まりー | 埼玉県 | 桶川市 | 桶川西高等学校 | 2 |
10 | 角砂糖一つ紅茶に飛び込んだ一瞬で溶けた砂糖は私 | 篠原 由梨 | 埼玉県 | 桶川市 | 桶川西高等学校 | 2 |
11 | 「はいはい」と鳴きしやかんに返事してかけ寄る祖母のかわいい背中 | 菅沼 ひかり | 長野県 | 飯田市 | 飯田女子高等学校 | 1 |
12 | 黒板の前にいっぴき何かいるまさかまさかの秋刀魚です | 橋詰 洋貴 | 岐阜県 | 飛騨市 | 飛騨神岡高等学校 | 2 |
13 | 定期切れ改札口ではさまれる駅員さんがこっちを見ている | 橋本 美咲 | 京都府 | 城陽市 | 西城陽高等学校 | 3 |
14 | 行く先も己の色も分からぬまま宙に消えゆくしゃぼん玉 | 辻 紗希 | 三重県 | 津市 | 津高等学校 | 1 |
15 | 授業中窓の外見て考えるあの鳥二羽はどこへ行くのか | 藤山 隼人 | 三重県 | 津市 | 津高等学校 | 1 |
16 | 此処までは一人で歩いたつもりでもふと振り向けば友の足跡 | 渡部 顕志 | 三重県 | 津市 | 津高等学校 | 1 |
17 | 夏の夜帰ると閉める部屋の窓網戸に張りつくショウリョウバッタ | 大藤 愛子 | 三重県 | 津市 | 津高等学校 | 1 |
18 | 高校は授業の進度が速いから数学のノートもう三冊目 | 朝倉 秋絵 | 三重県 | 津市 | 津高等学校 | 1 |
19 | 休日に自転車本屋へかっとばし立ち読みしながら現実逃避 | 李 華曦 | 三重県 | 津市 | 津高等学校 | 1 |
20 | にわか雨一緒に入る傘の中隣が男じゃなければいいのに | 枝川 湧斗 | 三重県 | 津市 | 津高等学校 | 2 |
21 | 『また明日。』文の最後に句点うつ君の絵文字をはやくみたいな | 小林 祐太 | 三重県 | 津市 | 津高等学校 | 2 |
22 | 金曜日プールの後の日本史は後ろの席でも視界良好 | 安保 友香子 | 三重県 | 津市 | 津高等学校 | 2 |
23 | 「消えないで」だんだん震える私の手君と重なる線香花火 | 多田 早慧子 | 三重県 | 津市 | 津高等学校 | 2 |
24 | 5限目にシャーペンくるくるまわしては思いをはせる古代のローマ | 内藤 万美子 | 三重県 | 津市 | 津高等学校 | 2 |
25 | 列車待つ駅のホームに風が吹くオレンジの空ころがる空き缶 | 安井 綾 | 三重県 | 津市 | 津高等学校 | 2 |
26 | くつばこを開けてびっくり一通の手紙はきれいな君の字だった | 木澤 明日子 | 三重県 | 津市 | 津高等学校 | 2 |
27 | 殴られて蹴られプールに落とされてそれでも楽しい学校生活 | 高橋 周平 | 三重県 | 津市 | 津高等学校 | 2 |
28 | 教科書をわざと忘れよ授業中遠いあなたに近付きたくて | 辻村 貴一 | 三重県 | 津市 | 津高等学校 | 2 |
29 | 青い空春は行きさりだるいままけいかした日々どうなってんだ | 別當 和哉 | 三重県 | 津市 | 津高等学校 | 2 |
30 | 高二の夏かげから見ていたあなたとは今では一緒に夕日を見てる | 中西 紀子 | 三重県 | 津市 | 津高等学校 | 2 |
31 | 散歩道ぶらりぶらりと路地裏で出会った君は四足歩行 | 箕浦 洋介 | 三重県 | 津市 | 津高等学校 | 2 |
32 | 夕立の空を見上げる君の手に傘を押しつけ駅まで走る | 田上 彩乃 | 三重県 | 津市 | 津高等学校 | 2 |
33 | 夏来るひときわ大きいあの雲にあなたの名前をつけていいかな | 上村 美翔 | 京都府 | 京都市北区 | 京都教育大学付属高等学校 | 2 |
34 | 渡り鳥いってらっしゃいと見送った玄関に住む小さな家族 | 重永 紘輝 | 京都府 | 城陽市 | 西城陽高等学校 | 3 |
35 | 気がつけば1つ足りない皿の数実感するもういないのだと | 加藤 彩乃 | 京都府 | 城陽市 | 西城陽高等学校 | 3 |
36 | 人ってさいたずら電話切られた後に電話見るのなんでかなあ | 木村 茜 | 京都府 | 城陽市 | 西城陽高等学校 | 3 |
37 | シエスタ!5時間目の理科シエスタ!おやすみなさいアルゴンヘリウム | 山根 美優 | 山口県 | 山陽小野田市 | 厚狭高等学校 | 1 |
38 | 夏の夜線香花火のおまじないこのまま時間が止まればいいのに | 吉廣 遥香 | 徳島県 | 阿南市 | 新野高等学校 | 2 |
39 | 図書室に今あの人が来ているの 私のあほ毛起立してるの | 塩見 千里 | 愛媛県 | 今治市 | 今治西高等学校 | 3 |
40 | 世界とは何故この形であるのだろう答えを捜しソラを見上げる | 城戸 亮子 | 福岡県 | 筑後市 | 八女高等学校 | 1 |
41 | 溶接で溶接棒と鉄材の激しいバトルに頬火傷する | 山田 肇政 | 長崎県 | 長崎市 | 長崎工業高等学校 | 3 |
42 | 上空は風があるのか渡り鳥かすかな不安な声を落とす | 鎌田 充哉 | 長崎県 | 長崎市 | 長崎工業高等学校 | 1 |
43 | スイッチを入れた瞬間友の頬をうっすら照らす通電試験 | 松本 雅樹 | 長崎県 | 長崎市 | 長崎工業高等学校 | 3 |
44 | 旋盤で削った鉄くず火の爪は無視して見守る切削する線 | 泉田 純次 | 長崎県 | 長崎市 | 長崎工業高等学校 | 3 |
45 | タイヨウノヒカリッテナニ十五年思いつづける学校裏の木 | 国仲 美咲 | 沖縄県 | 那覇市 | 小禄高等学校 | 1 |
46 | 特別にかわいがってはいなかった近所のネコの死さびしい通路 | 川根 みどり | 沖縄県 | 宮古島市 | 宮古高等学校 | 3 |
47 | 馬小屋でエサをあげてる至近距離わたしも欲しいあなたのまつげ | 譜久村 美咲 | 沖縄県 | 宮古島市 | 宮古高等学校 | 3 |
48 | 明け方に仕事を終えて皆が起き俺は帰って昼まで寝ます | 上村 貴洋 | 宮崎県 | 宮崎市 | 宮崎工業高等学校(定時制) | 4 |
49 | 細すぎる彼の体をながめつつ「メシは食おう」と心にちかった | 前村 亮磨 | 宮崎県 | 都城市 | 都城工業高等学校 | 3 |
50 | 3年の月日が変えていったもの身長学年あなたとの距離 | 工藤 裕美 | 宮崎県 | 延岡市 | 尚学館高等部 | 1 |
51 | 鋳造は鋳型作りが難しいでも鋳込みが一番大変 | 銀山 誠 | 宮崎県 | 延岡市 | 延岡工業高等学校 | 2 |
52 | 立ち止まり夏の気配にふりかえる長くなる影に空いたみぎがわ | 竹内 和希 | 宮崎県 | 延岡市 | 延岡工業高等学校 | 3 |