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第3回 若山牧水青春短歌大賞佳作入選作品(大学・一般の部)
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更新日:2021年12月13日更新
No. | 入選作品 | 氏名 | 都道府県 | 市区町村 | 学校名 |
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1 | ぽっかりと空いた隣が慣れなくて君がいないと心もとない | 岡部 佳矢子 | 静岡県 | 常葉学園短期大学 | |
2 | ザトペック走法などは知らぬ子がヨーイドンからぐんぐん飛ばす | 吉田 健一 | 福島県 | いわき市 | |
3 | 秋風にまだまだ私がんばると告げているよな朝顔の花 | 高木 伸子(※) | 茨城県 | 猿島郡総和町 | |
4 | 二度と見ぬ稚拙な卒業論文の「実存」の「実」行方知れず | 茂木 悦子 | 群馬県 | 多野郡吉井町 | |
5 | 噴水に降り立つ鳩を眺めいて欲しくはあらず帰る家など | 関口 美也子 | 埼玉県 | 戸田市 | |
6 | 電源を切って呟くクモの子に掃除機来たらすぐに逃げろと | 大角 二三郎 | 埼玉県 | 戸田市 | |
7 | 癌検査無事を知らせる葉書には母の手描きのコスモスがあり | 高木 昭子 | 埼玉県 | 大里郡川本町 | |
8 | 峽の田に稗抜きおれば声かけて見知らぬ人が通り過ぎたり | 保泉 一生 | 埼玉県 | 比企郡滑川町 | |
9 | 広げたるカラーの地図に水こぼし旅への心湧き上りくる | 村上 松夫 | 東京都 | 世田谷区 | |
10 | 歳月はまなざしふせて通りゆく私は今もここにいるのに | あまの みづき | 東京都 | 世田谷区 | |
11 | 息づかい聞こえるほどの距離にいて消しゴム一つ貸せない私 | 北野 万里子 | 東京都 | 世田谷区 | |
12 | かたちよき泰山木が空に映ゆ老ゆるということ樹になかりけり | 倉松 しん子 | 東京都 | 品川区 | |
13 | 山顚に吹くハモニカのめりはりに若葉も音階合せてそよげり | 清水 正彦 | 静岡県 | 周智郡森町 | |
14 | スコップに返せる土にコロコロと馬鈴薯いくつ笑みこぼれくる | 兵後 則子 | 三重県 | 桑名市 | |
15 | わたしにも三十年の過去があるすべて好きだとささやかないで | 岸田 陽子 | 京都府 | 京都市 | |
16 | 君が眠る妙心寺沙羅の咲く頃か明日尋ねむと不意に思いぬ | 松木 孝子 | 大阪府 | 箕面市 | |
17 | 親指を中にこぶしを作れとやコスモス揺らし霊柩車ゆく | 宇井 久 | 大阪府 | 豊中市 | |
18 | 通力の欲しと思ひぬ夕まけて君住方へ虹の立ちなば | 瀧原 巌 | 島根県 | 江津市 | |
19 | 夏空を一瞬蹴りあげ少年は鉄棒の円周に激しく入りぬ | 出口 政春 | 広島県 | 広島市 | |
20 | 蛍火のごとくはかなき君の死を思い出させる七月がくる | 橋本 幸子 | 山口県 | 下関市 | |
21 | 水面にうつった顔に石投げてゆがんだ顔にまた石投げた | 須藤 順子 | 徳島県 | 阿南市 | |
22 | 同じ駅同じ車両に乗る君の靴音を待つ朝の改札 | 芝山 明義 | 徳島県 | 鳴門市 | |
23 | 亡き夫が呼び捨てにしたる我の名を山彦にする哀しき秋に | 志村 美子 | 福岡県 | 福岡市 | |
24 | 亡き母の割烹着思はす白き花朝の出掛けに一輪咲きぬ | 今林 悦子 | 福岡県 | 福岡市 | |
25 | 病みしこと打ちあけて妻となるわれに君のコートのポケットぬくし | 村上 恭呼 | 福岡県 | 北九州市 | |
26 | 妻をらぬ日々いまは馴れ歳晩のならひとなりし佛具を磨く | 刎 勘助 | 福岡県 | 浮羽郡浮羽町 | |
27 | 夜の更けを草履作りて呉るる母囲炉裏に待ちて何時か眠りき | 甲斐 直義 | 大分県 | 別府市 | |
28 | 郊外のミロ展やめて街内のパチンコ店にくぐまり入りぬ | 三尾 日出男 | 宮崎県 | 宮崎市 | |
29 | 美術展会場出ずれば冴えざえと風はのせくる銀杏黄葉を | 谷山 アイ子 | 宮崎県 | 宮崎市 | |
30 | ペットボトル一つを置きて駅前にギター弾きつつ歌ふ少年 | 伊郷 栄美 | 宮崎県 | 宮崎市 | |
31 | 終戦の暑き日偲びせめてもの黙禱しをりパチンコ台に | 藤本 孝一 | 宮崎県 | 延岡市 | |
32 | 農耕につくせし老馬売られゆき涙おさえし母を忘れず | 植松 喜吉 | 宮崎県 | 児湯郡川南町 | |
33 | 新聞の求人欄を母が見るそのまなざしを我に向けをり | 甲斐 和十 | 宮崎県 | 東臼杵郡北方町 |
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