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第3回 若山牧水青春短歌大賞佳作入選作品(高校生の部)

印刷ページ表示 更新日:2021年12月13日更新
 
No. 入選作品 氏名 都道府県 市区町村 学校名 学年
1 ペン立ての鋏と定規のあいだから朝日がひょいと顔をもたげた 岩田 永司 北海道 札幌市 旭丘高校 1
2 汽車を待つ釧路に向かう汽車を待つ庶路駅の中ストーブつけて 松本 俊二 北海道   釧路工業高校 3
3 父さんの枕でないた家出まえ自分の枕は物足りない 平田 純也 北海道   とわの森三愛高校 1
4 君の背が見上げるくらい高いこと話してはじめて気がつきました 石塚 ゆり子 秋田県   由利高校 3
5 男には七人の敵いるけれど俺には何故か一人もいない 吉野 雄太 茨城県   下館第一高校(定時制) 2
6 オペ終わる白衣着替えるヒマもなくバイクでくぐる定時制の門 小木 亜津子 茨城県   下館第一高校(定時制) 4
7 雨の日の一つの傘が笑ってる片方ずつの肩がはみでる 武江 修子 新潟県   松代高校 2
8 シャワー止め息をひそめて耳すます電話の向こうあなたであるよう 佐藤 美香 新潟県   松代高校 3
9 はみだしたずれたにじんだ書き直し今日で履歴書三枚書いた 山本 直人 新潟県   松代高校 3
10 ああ何も考えないで踊りたいゴミ箱に散る桜のように 大見 かおり 愛知県   西尾高校 1
11 夕暮れに遊び続ける子供のように私たちは時間が欲しい 榊原 吉宏 愛知県   西尾高校 2
12 夏休み人ごみの中すりぬけて空き地で三人小さな花火 稲垣 聡子 愛知県   西尾高校 2
13 自転車で私のために走る彼楽しく寒い時速15キロ 林 亜美 滋賀県   湘南農業高校 2
14 一台分空いたスペース駐車場ふと思いだす父の背中を 瀧浪 雄太 兵庫県   神戸第一高校 2
15 さびついた長き相棒光あび黒びかりする俺の自転車 水場 大 広島県   熊野高校 1
16 先生の声より校舎に降り注ぐ雨に耳をかたむける午後 笹川 葉子 広島県   福山誠之館高校 1
17 きしむ椅子に座ってながめる窓の外火曜の二限目君は体育 大田 麻琴 広島県 広島市 基町高校 3
18 西の陽が差し込む部屋に君いない僕の視界はにじみだしてく 原田 房子 山口県   田部高校 1
19 落ち葉から君の影目指し落ち葉へ跳ぶ跳んだ分だけ君に近づく 古屋 那都 徳島県   富岡東高校 2
20 浴衣着て一緒に歩く道のりを明るく照らす打ち上げ花火 今村 祐貴 福岡県   浮羽高校 1
21 いつもより10分早く目が覚めた空の色まで違って見えた 古賀 みさ子 福岡県   浮羽高校 3
22 声出して「日本語」を読む授業あり教師「訛」りて生徒とまどう 古賀 遼太 福岡県   博多青松高校 1
23 用もなく学校中を散歩する今日は会えそうそんな気がして 平野 恵菜 宮崎県   延岡西高校 1
24 教科書を不安な分だけつめこんで夕暮れの中家へ向かうよ 甲斐 里美 宮崎県   延岡西高校 3
25 体育祭ゴールめがけて走りだす見られたくない必死の顔は 安藤 あゆみ 宮崎県   小林商業高校 3
26 カーテンをふんわり浮かせる風が好きノートを閉じてふとひと休み 三谷 和恵 宮崎県   日向学院高校 1
27 あと一歩一歩の距離が遠すぎていつも見ている紺色ジャージ 黒木 智子 宮崎県   高鍋高校 2
28 まっすぐにはね返らないこの気持ち映してやがる楕円球 牛田 幸宏 宮崎県   高鍋高校 2
29 一粒の雨がふったら猫がなくなけばなくほど雨強くなる 溝口 晶子 鹿児島県   加世田常潤高校 1