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下水道使用料を過大に請求していた案件について
新町における、対象者使用の建物において、建物の建築当時から地下水を使用していないにもかかわらず、地下水を下水道に流しているものとして、下水道使用料を過大に請求していたことが判明し、還付が必要な事案が発生しました。
対象者の方にご迷惑をおかけすることとなり、心からお詫び申し上げますとともに、今後は再発防止にしっかりと取り組んで参ります。
1.対象者数
1人
2.経緯
- 対象者は平成元年5月に建物を建築する際、排水設備工事計画では上水道のみを使用するものとして申請していた。
- 平成元年6月の排水設備工事完了後に、下水道使用料が賦課される際、以前の使用者が地下水を使用していたため、対象者に確認をしないまま、上水道と地下水を併用するものとして下水道使用料を賦課していた。
- 令和6年3月に地下水の利用状況調査の文書を送付した際に、令和6年4月に対象者から地下水を使用していない旨の連絡があり、現地調査等をしたところ、地下水も含めて下水道使用料を請求していたことが判明した。
- 調査結果により、対象者の令和6年5月分以降の下水道使用料は、上水道のみの使用として賦課を変更した。
- しかし、これまで納めた過去の下水道使用料を還付してほしいという対象者からの申し出については、担当職員が過去の下水道使用料の還付は難しいと誤って認識しており、対象者へも還付が難しいと伝えていたが、対象者から理解は得られなかった。また、対象者からの申し出について、下水道課内で情報共有されていなかったため、課内で還付の検討がされることはなかった。
- 担当職員の任期が令和7年1月末で満了することから、令和7年1月31日(金曜)に別の担当職員へ当該事案の経緯を引継ぎ、還付が難しいことについて、対象者から理解を得られていないことを伝えていた。
- 令和7年2月3日(月曜)に対象者から再度過去の下水道使用料を還付してほしいという連絡が事務を引き継いだ職員にあり、令和6年4月分以前の下水道使用料の還付について課内で検討を開始した。
3.対応状況
対象者の方へはこれまでの経緯を説明するとともに謝罪を行いました。また、上下水道収納管理システムの改修に伴い、平成18年2月分以前の下水道使用料については、収納履歴が残っていないため、収納額は不明となっております。そのため、収納履歴が残っている平成18年3月分から令和6年4月分までについては還付手続きを進めています。
平成18年2月分以前については領収書等により下水道使用料が誤って賦課されていることが確認できれば、遡って還付をすることができることから、現在対象者が平成18年2月分以前の領収書等を所持していないかを確認しているところです。
4.還付金
398,093円(平成18年3月分から令和6年4月分まで)
過大請求の原因が下水道課の事務処理誤りによるものであることから、上下水道収納管理システムに下水道使用料の収納履歴が残っている平成18年3月分から令和6年4月分までの18年2ヶ月分の下水道使用料を還付します。なお、還付加算金については算定した結果、発生しませんでした。
5.原因
平成元年6月の排水設備工事完了後に下水道使用料を賦課する際、該当地の以前の下水道使用者が地下水を使用していたことから、対象者に確認をしないまま、地下水を下水道に流しているものとして処理したため、このような賦課ミスに至ったと考えられます。
また、今回の公表までに時間を要しましたのは、令和6年4月に対象者から連絡があったものの、担当者が事務処理を保留したままであったことにより、事務処理が遅れたことによります。
6.再発防止策
(1)情報共有と進捗管理の徹底
下水道課内での情報共有を徹底し、懸案事項等の適正な処理をします。懸案事項等については、担当者だけで保留したままにならないように、進捗管理表を作成します。進捗管理表には懸案事項だけでなく、下水道課に相談があったさまざまな案件を記録して、処理が完結するまでの進捗状況を課内で「見える化」し、業務改善や問題解決に取り組みます。
(2)地下水の利用状況調査の徹底
地下水にかかる下水道使用料の適正化を図るため、不定期に行っていた地下水の利用状況調査を毎年度実施し、利用状況の確認を徹底します。これまでは使用人数が変わったときやポンプを撤去したときなど、変更があったときのみ下水道課へ連絡をいただくようにしていたところですが、今年度からは使用人数などに変更がなくても調査票を返信していただくようにし、返信がない場合には電話などで再度調査票の返信を促すことで、正確な地下水利用の把握に努めます。