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延岡ITカレッジ成果事例集 株式会社興電舎

印刷ページ表示 更新日:2025年8月12日更新

令和5年度&令和6年度延岡ITカレッジ受講 事業者コース

「IT未経験でも、会社DXのキーパーソンへ」
株式会社興電舎

IT未経験でも、会社は変えられる」――興電舎が挑んだ、DXの推進と社内変革――

【R5修了生】

経理管理部 事務係 本間氏、経営管理部 人事労務係 前田氏

【R6修了生】

情報システム管理室 田野氏、営業部 営業2課(九州地区部品センター)猪股氏

集合写真

株式会社興電舎は、令和5年度・令和6年度と2年連続で、社員を2名ずつ派遣している。派遣された4名全員が、IT未経験者。それでも、同社のDX化を担う人材として、一歩を踏み出した。

■「自分なんかがDXを?」―はじめは不安。でも、だからこそ学べた。

 最初に受講したのは、本間氏と前田氏(経営管理部)。それぞれが、入社して間もないという中での受講だった。

「紙ベースの業務が多く、非効率さを感じていたものの、その頃はシステムの知識等無かったので、自分に何が出来るか分からなかったです。」そう振り返るのは、本間氏。前田氏は、「人事の業務も『データ化したい』という思いはありましたが、何から手をつけるべきか全く見えていませんでした」と当時の心境を語る。

 令和6年度には、田野氏(情報システム管理室)、猪股氏(営業事務)も受講。2人とも異業種からの転職組で、ITとは無縁のキャリアからのスタートだった。

「比較的DX化が進んでいる部署に所属していることもあって、今以上のDXをIT初心者の私ができるのかなと思っていました」田野氏はそう話す。一方、猪股氏は前職との違いを受け、「前職では、仕事をチームで進める文化がありましたが、今の会社は属人化が進んでいて。DXの力で変えられるのではと思いました」と当時を振り返った。

■現場から、DXの種を育てる 講座で生まれた“実務直結”の成果 ―

 受講中は、ハッカソンやノーコード開発、先進企業の事例学習などが展開された。講座で学んだツールや考え方をもとに、4人はそれぞれ自社の業務課題に向き合い続けた。

自分の部署の課題をそのままテーマにできたので、実務につながる実感がありました。社内から“こんなの作ってくれたの?”と驚かれたのは嬉しかったです」(猪股氏)

「記入漏れが課題となっていた“問合せ・トラブル対応記録”を改善するため、記録アプリを開発しました。開発で行き詰った部分はChatGPTを活用しながら完成までこぎつけました。現在は、社内展開に向けた準備を進めています。」(田野氏)

「従業員のキャリア面談の記録をkintoneで一元管理する仕組みを作りました。社員一人ひとりの情報と関連付け、蓄積・活用できるように工夫しました。」(前田氏)

「ハッカソンでは、OCRを活用して紙の帳票を必要な項目を文字データとして読み取り、Excelの管理台帳へ自動入力する機能を構築しました。現場に合わせてどこまで自動化できるか、エラーをどう回避するかなど、工夫を重ねる中で学びが深まりました」(本間氏)

■ 変わったのは、仕事だけじゃない― 自分の視点・社内の空気が変わる ―

受講を終えた4人が、口を揃えて言うのは「ITに対する見方が変わった」ということだった。

「最初は、専門的な知識がないと無理だと思っていました。延岡ITカレッジを受講してから“どこに課題があるか”を考えられるようになりました。小さな気づきや改善方法を調べることも業務改善の一歩だと気づきました」(本間氏)

「受講後、業務改善やIT活用について、他の社員から相談されるようになりました。自分の変化だけでなく、周囲の反応も変わってきたことが嬉しかったです」(前田氏)

社内の“ITはちょっと…”という空気にも、変化が出ています。自分の提案を受け入れてもらえて、とても嬉しかったです。この喜ばれる実感は、なによりの成果です」(猪股氏)

また、受講が“2人1組”で行われたことも、変化を促すきっかけになった。

「普段あまり接点がなかった社員と、悩みを共有しながら学べたことが支えになりました。半年間、とても心強かったです。正直、ひとりだったらきつかった。2人で受講できたのは本当に大きかったです」(田野氏)

 実務をこなしながらの受講。互いに支え合うことで乗り越えた経験が、信頼や連携の土台となっていった。

■経営者も実感した、DXの可能性 未経験でも、挑戦できる場がある ―

 代表取締役・甲斐氏も、延岡ITカレッジの意義をこう語る。

「延岡ITカレッジを受講した社員はみなIT未経験でしたが、受講後は“事例発表”で社内表彰を受けるほど成長しました。延岡ITカレッジは、通常業務の時間帯にあたるものでしたが、それでも送り出す価値は大きかったと感じています。今後も毎年2人ずつ派遣したいと考えています」

 延岡ITカレッジは、参加者の費用負担が一切ないという点も、企業にとって参加しやすかったと甲斐氏は語る。

■「迷っているなら、まずは触れてみて」― 次の一歩を迷う事業者の方へ ―

最後に、修了した皆さんから、これからの受講を考えている方へ、メッセージをもらった。
「ITに詳しくなくても大丈夫。実際にやってみて“こんな自分でもできるんだ”って思えました
「一歩踏み出せない方へ。ITの力で、できることは確実にあります

延岡ITカレッジ成果事例集 vol.1(令和7年8月刊行)

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