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令和7年度 第1回「のべおか里山塾」が開催されました!!

印刷ページ表示 更新日:2025年7月25日更新

 鳥獣被害の解決や狩猟者の育成、自然や動物と人間の営みとの調和を図るための集落づくりについて学ぶ、令和7年度「第1回のべおか里山塾」が令和7年7月12日(土曜)~13日(日曜)に延岡市島浦町、北川町で行われました。今回は1日目(12日)は、延岡市の離島、島浦町において、イノシシやシカによる被害が発生していますので、鳥獣被害の軽減を目的に、島内の方々に対し鳥獣の習性等とその対策について理解を深め、併せて、島外の参加者には、島内での鳥獣被害を理解していただくことを目的に開催しました。また、2日目(13日)は北川町において、史跡研修として「西郷隆盛宿陣跡資料館」において、西郷隆盛の延岡決戦などの歴史を研修し、同町「ホタルの里休暇村ホタルの館」においては、日常生活で使えるロープワークを研修し、充実したのべおか里山塾となりました。 今回の「第1回のべおか里山塾」には、神奈川県や宮崎市内の方を含めて30名が受講されました。

1.鳥獣対策基礎講座

  • 講義(1)
     獣害対策の考え方と手法(イノシシ対策)
     講師:狩猟文化研究所代表、東北芸術工科大学 名誉教授 田口 洋美 氏
  • 講義(2)
     獣害管理の基礎知識
     講師:北海道大学 名誉教授 池田 透 氏

講義(1)獣害対策の考え方と手法(イノシシ対策)

講師:狩猟文化研究所代表、東北芸術工科大学 名誉教授 田口 洋美 氏

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【被害要因】

  • 野生動物は生きていくために食べ物や住む場所が必要だが、集落内には農作物の残さ(収穫しない農作物)が餌場となり,また、草藪などが住みかになるなど、野生動物が集落に出やすい生活環境となっている。(イノシシから見れば、集落に行けば苦労せずに豊富な餌が手に入ることとなる。)
  • 野生動物にとって人間が手を加えてきた半自然半人為の空間「里山」の植生は食資源が豊かであり、近接して広がる耕作地の栽培種も豊富にあって野生動物を引き付けている。
  • 近代以降の産業構造の変動によって、人間の生活空間と野生動物の生息空間の境界が崩れ、さらに昔の様に常日頃から人間が山に入る生活がほとんどなく、野生動物が集落や農地に出没しやすい生活環境となっている。

【被害対策】

  • 被害対策としては、「収穫農作物の残さを農地内に放置しない」、「放棄農地を出来るだけなくす」、「放任果樹や収穫予定の無い農作物を無くす」など、イノシシの餌場となる環境を無くすこと。
  • 農地に隣接している原野などを出来るだけ草刈し、農地周辺にイノシシが出にくくなる空間を確保する。(シカ等も同様)
  • 侵入防護柵の整備と併せて「追い払い」の取り組みも効果が高く、「追い払い」は集落全体で取り組むことが重要である。集落内で「追い払い」のルールを作り、自分の農地を守るのではなく、集落を守るという意識を持つことが大事。
  • イノシシ対策は個人での取り組みも大事だが、農作物の残さを無くす取り組みなど、集落がまとまって取り組むことで効果が高くなる。
  • 被害対策について集落全体で合意形成の場を持って、被害を他人事とせずに集落みんなで被害を減らすことが必要。

講義(2)獣害管理の基礎知識

講師:北海道大学 名誉教授 池田 透 氏

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【被害要因】

  • イノシシやシカ、サルなどの野生動物による農作物被害は、捕獲や侵入防止柵等の取り組みにより、年々減少しつつあるが、依然として被害が発生しており、農家等では農作物の生産意欲の減退につながっている。
  • 最近では、市街地でのイノシシ等の出没も見られ、未収穫の果樹など野生動物のえさが豊富にあることがその要因と考えられる。(無意識に動物の餌付けになっている。)

【被害対策】

  • 人にとっては被害と認識されない「農作物の残さ」や「管理されていない放任された果樹」が野生動物にとっては何もせずに手に入る餌となるので、これらの餌場を無くすこと。
  • 電気柵等の侵入防止柵を正しく設置、使用し、その効果を発揮して被害防止に努めること。
  • 野生動物の隠れ家を無くし協力体制で追い払いを行う。(野生動物に人は怖いということを覚えさせる。)
  • 集落で被害の現状を理解し、みんなで被害対策に取り組む協力体制を構築することが重要。

2.史跡研修(北川町 西郷隆盛宿陣跡資料館)

講師:西郷隆盛宿陣跡資料館 施設管理者 夏田 隆義 氏

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 ・薩摩藩の西郷隆盛が政府軍との決戦に向けた軍議や、政府軍との決戦(和田峠)に大敗し薩摩軍を解散し軍服を焼却したなど、西郷隆盛の歴史を研修しました。

3.ロープワーク(北川町 ホタルの里休暇村ホタルの館)

講師:NPO法人ひむか感動体験ワールド(ノベ☆スタ) 成崎 聡 氏

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・小さいロープを使って、小物を作ったり、日常生活で使えるロープの結び方などを学びました。

・参加者は戸惑いながらも徐々にロープの結び方やコツをつかんで、様々な結び方を身に付けました。

4.今後の「のべおか里山塾」のご案内

 令和7年度「のべおか里山塾」の日程(予定)

  • 第2回
    令和7年10月18日(土曜)~10月19日(日曜)
    会場:北川町、北浦町 他
    (1)鳥獣対策基礎講座 (2)くくり罠仕掛け研修 (3)ロボット稲作支援研修 (4)自然体験 他
  • 第3回
    令和7年12月19日(金曜)~12月21日(日曜)
    会場:延岡市役所、北方町、北浦町 他
    (1)鳥獣対策基礎講座 (2)鳥獣対策特別講演  (3)ロボット稲作支援研修 他
  • 第4回
    令和8年2月14日(土曜)~2月15日(日曜)
    会場:北川町
    (1)鳥獣対策基礎講座   (2)くくり罠仕掛け研修   (3)ロボット稲作支援研修   (4)森林整備体験 他

※それぞれののべおか里山塾のカリキュラムや会場、参加者募集等は改めて、お知らせいたします。多くの皆様の参加をお願いいたします。

 

【問い合わせ先】

 延岡観光協会 電話:0982-29-2155

 のべおか里山塾事務局(延岡市農林水産部林務課)電話:0982-22-7019  Fax:0982-21-6204

5.「のべおか里山塾」紹介動画

 「のべおか里山塾」の紹介動画及び農林水産省BUZZMAFF(ばずまふ)での紹介動画がご覧に頂けます。

   https://www.city.nobeoka.miyazaki.jp/soshiki/39/42410.html

 ※BUZZMAFF(ばずまふ)とは、農林水産省の職員自らがYoutuberとなって農山漁村を訪れ、農林水産業の魅力発信を行うプロジェクトです。(農林水産省ホームページより)

 ※このBUZZMAFF(ばずまふ)は、令和7年2月に開催されました、令和6年度第4回「のべおか里山塾」が取り上げられています。

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