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ひとり親家庭等医療費助成制度の入力ミスに起因した支払漏れについて
1.概要
ひとり親家庭等医療費助成制度において、令和3年度に、受給資格者3名に対し、医療費の償還払い分の支払漏れがあったことが判明いたしました。
この制度は、月額1,000円を超える医療費の自己負担に対して給付を行うもので、入院分は現物給付としていますが、入院外の診療分については、受給資格者の申請に基づき、償還払いを行います(県補助事業)。
この3名の方は、それぞれ申請書を提出されていましたが、本市が委託した入力作業受託事業者((株)九州JBA)による入力作業の段階で入力ミス※1があり、この入力ミスに起因して、システム上で正しい振込データが作成されていませんでした。
一方、当課におきましても、入力作業受託事業者から納品された入力シートのデータと、その後に作成した振込データやデータ元となる申請書との照合ができておらず、支払漏れとなってしまったものです。
支払漏れとなった受給資格者様にご迷惑をお掛けしましたことを深くお詫びいたしますととともに、適正であるべき事務処理に誤りがあったことを重く受け止め、今後の再発防止と適正な事務処理に努めて、福祉行政の信頼を確保してまいります。
※1 入力作業は、入力作業受託事業者に総合福祉システム(WEL+)へのアクセス権限を付与することができないことから、受給資格者から提出された申請書の情報を入力シート(エクセル)に手入力し、その後に入力シートの情報をシステムに一括処理で取り込んでいます。入力シートには、空欄のままで処理すべき項目(列)があり、今回はこの項目(列)に誤って数字等が入力されていたため、システムに取り込んだ際、振込データが正しく作成されませんでした。
なお、入力作業については、入力ミスを防ぐため、確認作業も含め、常に2人体制で行うよう業務委託契約を締結しています。今回判明した入力ミスは、2人体制による確認が十分に機能していませんでした。
2.支払漏れの件数及び金額
(1) 支払漏れ件数 計3件
(2) 支払漏れ額 計10,540円
3.判明の経緯
令和5年8月支払い分の支払処理後、医療費自己負担額が助成対象額未満により支払額が0円である者の事後処理※2を行っていたところ、処理できないデータが存在したことから総合福祉システムの運用保守管理受託事業者に問合せを行いました。
運用保守管理受託事業者の確認の結果、入力シート(エクセル)の空欄のままで処理すべき項目(列)に数字等が誤入力されていたため、正しく処理できていないことが判明しました。この際、空欄への入力があると振込データの作成が正しく行われない旨の説明とあわせて、令和5年8月支払い分の振込データが正しく作成されていないこと(入力された行全体が振込データに反映されていない)が報告されました。
この報告を受け、念のため過去の誤入力及び支払漏れを再確認したところ、令和3年度の10・11・12月に同項目への誤入力がそれぞれ1件ずつ行われており、計3件が支払漏れとなっていたことが判明しました。
※2 ひとり親家庭等医療費助成制度では、月の自己負担額が1,000円未満の場合、助成対象額未満のため、支払額が0円になります。なお、受診した月の翌月以降1年間は申請を受け付けるため、次月以降に、既に申請した受診月の別の医療機関での医療費の申請があった場合に備え、事後処理を行います。
4.今後の対応方法
支払漏れとなった受給資格者の皆様には既に謝罪と説明を行っており、早急に支払うよう事務処理を進めております。
5.再発防止策について
(1) 入力シートの空欄のままとすべき項目(列)について、入力できないよう入力シートを改修いたします。
(2) データの確認項目の追加やデータ元との照合など、検品時の対応についてマニュアルの見直しを行います。
(3) 入力作業受託事業者に対しても、確認作業も含め、改善案を提出するよう指示します。