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移住者インタビューvol.06 ユングさん(東京都)

【 自己紹介 】
氏名:ユング アンツガー
出身:ドイツ・ジーゲン市出身
家族:妻と小学生の娘 3人家族
転入時期:2022年2月
居住エリア:市役所から10分の市街地
趣味:サイクリング、登山、DIY、家庭菜園、お菓子作り
経歴:ドイツの大学を卒業後、留学もあわせ通算18年日本在住。ドイツに一時帰国した際、延岡出身の妻と出会いドイツで結婚。東京に戻り、妻が出産。子育てをしながら都会で生活。
そんな私はいまでは「延岡人」。
■いつ、どこから移住されましたか?
2022年2月 東京都江東区から移住してきました。
■延岡を選んだ理由
妻の故郷だったこと。移住する9年前、妻の帰省に同行して初めて延岡を訪れました。
自分はドイツの田舎出身ということもあり、延岡の自然との距離感や、都会ほど慌ただしくない空気感に強く惹かれました。都会のマンションではなく、もう少し広さのある家に住み、ペットを飼いながら生活する!休日にはすぐ海や山へ行ける!延岡のそんな贅沢な暮らしが理想と憧れでした。

【写真】延岡のシンボル「赤白煙突」

【写真】夕方の大瀬大橋からの眺めは絶景
■きっかけと気づき
移住前は、東京で通算13年間(単身期間6年、子育て期間7年)暮らしました。
都会は便利で刺激も多く、仕事や生活面で困ることはほとんどありませんでしたが、一方で、人や情報が多く、常に時間に追われているような感覚もありました。さらに当時はコロナ禍で、なんでも制限される生活が数年間続き、都会生活に疲れ、特に大きな不満があったわけではありませんが、「この生活をずっと続けるのかな」と、どこか漠然とした違和感を覚えるようになっていました。
特に子どもが生まれてからは、「自然の近くで、少し余裕のある環境で子育をてしたい、子育てを手伝ってくれる家族が欲しい」という気持ちが強くなっていきました。

【写真】大好きな場所「須美江ビーチ」

【写真】1年中「須美江ビーチ」に行きます!
■家族の反応は?
延岡出身の妻に、「延岡に移住したい!」と伝えたときは相当ビックリしていました。妻は、私がドイツに戻ると思っていたようで、妻のふるさと(延岡)に移住するなんて!初めは半信半疑だったとのことでした。(笑)
しかし、延岡が大好きな妻は、「仕事が見つかれば移住したい!帰りたい!」と言ってくれました。
一方で、当時小学一年生になったばかりの娘は、学校生活が楽しく「お友達と離れるのが嫌だ!」「延岡は好きだけど、東京から引っ越したくない!」と移住には消極的で、説得するのには時間がかかりました。
延岡在住の妻の家族は、私たちが近くに住むことをとても喜んでくれて、移住計画全般の手助けもしてくれました。そうした家族の存在も、移住を後押ししてくれた大きな要素だったと思います。まさか私達が、ドイツ→東京を経て延岡に移住してくるなんて夢にも思っていなかったようでした。
【写真】花火大会の日に、空には虹が♪
■迷いや不安はありませんでしたか?
もちろん、不安がなかったわけではありません。特に転職活動が思うように進まない時期は、「本当に移住できるのか」と感じることもありました。ただ、自分の中で「仕事が決まることを移住の条件」にしていたため、できるだけ多くの転職支援サービスや紹介ルートを使い、可能性を広げるよう意識していました。
【写真】サーフィン体験 in 長浜(延岡市内)
■準備期間はどれくらいでしたか。
移住全般の準備は2年かかりました。
移住を検討し始めた当初は、まず東京の有楽町にある「宮崎ひなた暮らしUIJターンセンター東京支部」も数回訪れ、相談しましたね。移住フェアも東京では定期的に開催されているので、そちらも覗いてみました。もちろん延岡市の移住相談窓口にも問い合わせをさせていただきました。
引っ越しの準備期間は、実質3~4か月ほどでした。引っ越し業者は3社から見積もりを取り、費用や対応内容を比較しながら決めました。4tトラックで費用は、約30万円でした。
荷物の整理や片付けには想像以上に時間がかかりましたね。東京での生活が長かったこともあり、断捨離をする良い機会にもなりました。
東京の前はドイツに住んでいたので、夫婦の荷物をドイツの実家に保管しており(ドイツに数年後戻る予定だったので)、延岡に移住する前に渡独し、ドイツの実家の片づけもしました。200キロの荷物をヨーロッパから船便で延岡に輸送しました!
退職前に有給消化期間もあり、結果的には比較的余裕を持って準備を進めることができ、移住前・後全てスムーズに行きました。

【写真】東京から宮崎までの引越しトラック

【写真】ドイツから船便で発送し、6週間かかりました!
■移住で一番苦労したことは何でしたか?
一番苦労したのは、「住まいと仕事探し」でした。
「住宅」については、妻の実家近くにエリアを絞って、毎日ネット上で戸建て物件を探していました。新築建売物件は自分たちのイメージに合わないものも多く、「ここに住みたい」と思える家になかなか出会えませんでした。そんな中、たまたま今の家(空家バンク/中古物件)を見つけました。庭があり、窓も多く、広さにも余裕があり、自分たちが理想としていた暮らしに近い家でした。
ただ、移住と同時に転職したため、銀行が住宅ローン審査で重視する「勤続年数」が足りず、最初はローン申請が難しい状況でした。そこで地元の不動産会社からアドバイスをもらい、別の金融機関を紹介してもらい、最終的に移住して3か月で住宅ローンを組むことができました。
また、住宅取得前に入居したかったので、家主さんに直談判し、(住宅ローンが通る前提で)住宅ローンが通る前の数か月間、賃貸でその家に住めたんです!
そのおかげで、東京とドイツからの引っ越し荷物は、直接新居に搬入することが出来たのは本当にラッキーでした。
そうでなければ、まず仮住まいでアパートを借りて、引っ越しの荷物は収納コンテナを借りないと無理だったので、費用をだいぶ抑えることが出来ました。
「仕事」については、オンライン面接も数回活用しましたが、お互いをよく知るためには実際に会うことが大切だと感じ、2〜3回ほど延岡へ足を運びました。人材会社経由で紹介された企業の面接など2社オファーをいただきましたが、勤務地が都城市だったり、希望給与ではなかったりと、最初は思うように進まないこともありましたが、最終的には就職先を決めることができました。
振り返ると、「まず動いてみること」と、「地元の人に相談すること」が大きかったと思います。

【写真】お気に入りのダイニングルーム

【写真】リフォームも自分たちで!
■現在のお仕事はどうやって見つけましたか?
移住を具体的に考える前の帰省時に、南郷温泉で現在の会社の顧問の方と偶然知り合いました。温泉の休憩室で談笑をし、名刺交換をしていたのですが、2〜3年後に移住を本格的に考え始めた際、ふとその時のご縁を思い出してその方に連絡を取ったことが、今の会社に入社できたきっかけです!
【写真】高平山(こびらやま)からの初日の出
■移住支援金があることは移住への決め手になりましたか?
移住支援金は、もちろん助けになりました。
引っ越しや住まい探しなど、移住には色々な出費があるため、金銭的な支援があることでハードルは下がったと思います。
ただ、自分にとってより重要だったのは、「移住後も家族の生活水準を維持できる仕事に就けるどうか」でした。結果的には、移住支援金そのものよりも、「移住後の生活を現実的にイメージできたこと」の方が、移住を決断する上では大きかったと思います。

【写真】家族で「ハロウィンイベント」のボランティア
■実際に引っ越してみて、最初に驚いたことや困ったことは?
地方では地域コミュニティの距離が近いことは理解していましたが、「数人たどれば誰かとつながっている」という感覚は、想像以上でした。良い意味でも、人との関係性を大切にする街だと感じています。
一方で、都会のような便利さがないことも、実際に暮らすと改めて実感しました。東京では都心に住んでいたので、必要なものは直接店舗で現物をみて買えていましたが、こちらはネットで注文ですね。
ただ、もともと「自然に近い暮らし」や、「過度に消費しすぎない生活」に魅力を感じていたため、その点は比較的前向きに受け入れることができました。
もちろん、時々は都会の刺激(繁華街・居酒屋)や便利さが恋しくなることもあります。ですが、そのバランスも含めて、今の暮らしには満足しています。

【写真】イースターのお祝い
■1日の過ごし方や働き方を教えてください
平日は、朝起きたらまず猫たちに餌をあげるところから1日が始まります。天気が良い日は、庭を眺めながらテラスで朝食を取ります。
通勤はできるだけ自転車を使っています。勤務先の延岡市北方町までは片道15キロ自然の中を走るルートで、できるだけ天気に関係なく乗るようにしています。特に仕事帰りは、自転車で走ることで頭が切り替わり、気分転換にもなっています。
休日は、庭の手入れやDIYをして過ごすことが多いです。また、家族で海や山へ出かけたり、夏は子どもたちと全力で川・海遊びをします!延岡の夏はかなり暑いですが、川や海は無料で遊べるアミューズメントパークで贅沢ですね。温泉も好きで、九州圏内いろんな場所に月2~3回は行きます。
近所にヨーロッパ出身の家族が住んでおり、子どもの年齢も同世代で、家族ぐるみでパーティをしたり、登山に出かけたり、サッカー観戦したりしています。移住先で新しく交友関係を築くのも大切ですね。

【写真】愛猫ちゃんたち(保護猫)

【写真】手作りプランターで家庭菜園♪

【写真】列車から乗客が手を振ってくれます♪

【写真】夏はココ!北川町の小川。
■「この選択は正しかった」と思える瞬間はありますか?
毎朝、自転車で自然の中を通勤している時は、「移住してよかった」と感じる瞬間のひとつです。
また、夜に窓を開けたまま静かに眠れることも、都会との大きな違いだと思います。東京では交通音などで窓を閉めていることも多かったですが、こちらでは季節の空気や虫の声を感じながら過ごせています。
他にも、イベントや飲食店へ行く際に、都会のように長時間並ぶことが少ないのも、日常の小さな快適さとして実感しています。
【写真】自転車で往復30キロ通勤!

【写真】大分県との県境「藤河内渓谷」
■子育て環境や保育園・学校の印象はどうですか?/子どもにとって、どんな変化がありましたか?
子どもは、大人よりも新しい環境に慣れるのが早く、すぐ延岡弁がぺらぺらになりましたね。
東京では、通学距離が50メートルほどでしたが、今では1.5キロ歩いて登校していて体力がつきました。
「アスリートタウン延岡」というだけあり、様々なスポーツ教育を選べる環境は素晴らしく、娘は「陸上競技」にはまっており、全国大会に向けて練習に励んでいます。
進学や教育環境については、都市部と比べると、選択肢が少ないと感じる部分はありますが、都会での塾や習い事へのプレッシャーや競争感はあまりなく、子どもらしく生活できていて、子どもにかかるストレスは少し穏やかなように感じています。
【写真】陸上大会でのリレー

【写真】東京では出来なかった木登り!(笑)
■延岡での将来的な目標やビジョンがあれば教えてください。
ドイツ・ボトロップ市と「パートナシティ協定」を結んでいる延岡市ですが、ドイツとの交流事業を通して、延岡市の子ども達のために、市で唯一のドイツ家族として延岡市の国際交流のお手伝いが出来ればと思っています。
■これから移住を考える人に「伝えたいこと」はありますか?
家族がいる場合は、まず家族とよく話し合った上で決めることが大切だと思います。
また、自分自身の「移住の動機」を一度しっかり整理して考えることも重要です。場所を変えることで解決できる問題なのか、それとも場所に関係ない課題なのかを見極めておかないと、同じような悩みが移住先でも続いてしまう可能性があるからです。事前にしっかり計画を立て、現地に何度も訪れ、自治体の情報や人材サービスなど、使える情報源はできるだけ活用しながら進めることが大切だと思います。

【写真】須美江ビーチ








