本文
第2回「のべおか里山塾」が開催されました!!
鳥獣の被害防止対策やゾーニングによる鳥獣害対策の実証の取組、森林林業体験やロボット稲作研修などを通じて、山間地域における自然や動物と人間の営みの調和を図るための集落づくりについて学ぶ「のべおか里山塾」の第2回目(11月10日~11月12日)を延岡市北川町川坂母子健康センターで行いました。
今回の受講生は、延岡市の方が多く24名が参加されました。
1.鳥獣対策基礎講座
鳥害対策の考え方やテグスを使ったカラス対策、ゾーニングによるデジタル技術等を活用した鳥獣被害対策の取組について講義、実技がおこなわれました。
⑴鳥被害の現状とその対策
講師:農研機構 畜産研究部門 動物行動管理グループ 主任研究員 益子 美由希氏
- 鳥による農作物の被害は、全国的に見て、カラスによるものが最も多い。カラスは他の鳥よりも賢くて警戒心が強いので、テグスなどの糸を張る対策でも侵入を抑制できる可能性がある。
- 農業害鳥はもともと人里に暮らしている鳥なので、鳥害対策では、農地エリアの中で鳥の生息を許容しつつ被害を減らすことが基本的な考え方となる。
- 鳥害対策としては、鳥の餌場となるような、鳥が居ても良い環境を別に確保しておくことで、被害を防ぎたい場所での侵入防止や追い払いの対策効果を高めることにもつながる。
【カラス対策の実技】
里山塾参加者全員でカラス対策「くぐれんテグスちゃん」を展示圃場に設置しました。参加者は益子主任研究員から設置の指導を受けながら、徐々に要領を得て、参加者それぞれが協力し、約1時間30分ほどで完成しました。
【くぐれんテグスちゃん】の設置状況
(2)ゾーニングによる鳥獣被害対策の実証の取組
講師:三菱電機株式会社 開発本部 統合デザイン研究所 ソリューションデザイン部 公共ソリューションデザインG グループマネージャー 甲斐 貴文氏
三菱電機株式会社 北海道支社 事業推進部 総合営業課 担当課長 石光 弘貴氏
- 今回、延岡市北川町川坂地区の山林に24時間センサーカメラを設置し、シカなどの獣に対する追い払いを実証している。
- 追い払いは、センサーカメラが感知した獣に忌避音やLED照射を行い、併せて慣れなども確認することとしている。
2.森林整備体験
講師:延岡自伐型林業研究会 野々下 博司氏、山野内 武修氏、早瀬 賢一氏、早瀬 明子氏
- 山間地域の山林の維持管理や間伐施業を通じて森林の持つ公益的機能の維持に取り組んでいる。
- 地主不在の山林が今後は多くなることが想定されるので、これらの山林を借り受けて、森林管理に努め、林業の必要性や研修会を通じて、林業担い手の確保にも取り組んでいる。
【林業機械の操作研修】
3.農業体験(ロボット稲作研修)
講師:株式会社テムザック 企画本部マネージャー 清水 鉄平氏
- 北浦町古江地区において、ロボットやドローン等を活用した米粉用稲作についての研修を行いました。
- ロボットは、水稲生産のコスト削減を目的にデジタル技術や充電用ソーラーパネルを活用し、自律航行により雑草を抑制するものや、遠隔操作で水稲の生育管理を行うものがあります。また、用水の管理(取水口の開け閉め)も遠隔で行うことによる稲作での生産コスト低減の取組の実証が進められています。
※第3回「のべおか里山塾」受講生募集‼
★申込先(問合先)
延岡観光協会 Tel 0982-29-2155
延岡市農林水産部林務課 Tel 0982-22-7019