職員への市長メッセージ

2009年4月27日 変革の能動者として

 皆さんおはようございます。市長の首藤です。
 新年度がスタートして既に一ヶ月近くが過ぎましたが、この時期は特に多忙を極めるという職場も多いことと思います。みんなでがんばりましょう。

 昨日(4月26日)の日本経済新聞のコラムに、次のような記述がありました。
 「日本能率協会がまとめた今年の新入社員の意識調査によると、5年後の自分を『指示された仕事をこなす人』と予想する回答が約40%と最も多い。業績低下で管理を強めざるを得ない企業が多く、自然と消極的になるのかもしれない。これでは企業の将来も暗い。」
 ここで言われているように、意識は時代を映します。現在の非常に厳しい経済状況や雇用状況の只中にあって、どうしても安定志向、堅実志向が強くなるのは仕方のないことなのでしょう。
 では、市役所の新入職員の皆さんの意識はどうでしょうか。
 また、市役所に入庁して既に5年ほどが過ぎた皆さんはいかがでしょうか。今現在、自分自身が職場でどんな役割を担っているか振り返ってみてください。
 この調査結果は民間企業を対象としていますが、市役所の場合はさらにその傾向は強いかもしれません。よほど意識してアグレッシブな心の姿勢を保っていないと、いわゆる「攻め」の仕事を手がけることは難しいという自覚を持つべきです。
 また、以前に神戸製鋼所グループで数々の実績を残し、道路公団民営化に伴って西日本高速道路株式会社の会長に就任された石田孝さんは、東九州自動車道の各区間の供用時期を公表するなどメリハリの効いたダイナミックな仕事をする人ですが、インタビューで次のような趣旨の発言をされています。
 「神戸製鋼所でトップを補佐していた頃、人材登用についての意見を求められて、『この人が役員になったらきっと何か新しいことをやるだろう、と思える人を選ぶべきです。』と答えました。」
 この言葉も的を射ていると思います。先ほどの新入社員意識と対極にある心の姿勢でしょう。
 ところで、日本全体が「地方分権」の大合唱でにぎやかになってきた感じがします。マスコミは一丸となって「霞ヶ関が諸悪の根源」的報道に明け暮れているようです。しかし、権限や財源を地方に移したときに自治が本当に機能するかどうかは、まさに我々自治体サイドの問題です。そしてそれ以前に、自治体に能力があると衆目が一致しなければ、分権が実現することすらないでしょう。この意味でも、我々が変革の能動者たらんとする自覚を持つことは必須であるといえるのではないでしょうか。

 と、ここまで書いた段階で、伝聞の情報だけに乗っかってものを言うのも主体性に欠けると思い直し、日本能率協会のホームページから新入社員意識調査のレポートを探して詳しく見てみました。
 すると、この項目の質問は、「あなたは将来、どのような役割を担いながら仕事をしていると思いますか?」というもので、それを5年後、15年後、25年後に分けて問うていたのです。
 「15年後」の答を見てみると、「専門能力を伸ばし、活躍できる場を求めていく人」38.9%、「バイタリティのあるマネジャー」34.8%が圧倒的で、「指示された仕事をこなす人」は実に2.6%に激減していました。
 この質問設定であれば、人間の心理として、5年後の姿をとりあえず消極的に答えるのはごく自然のような気もします。
 大新聞の論説だからといって無批判にその主張を受け入れてしまうのも問題だなとあらためて感じた次第です。新聞情報ひとつをとっても、主体的な姿勢で見つめることが大事ということですね。

 市役所全体として、積極果敢にチャレンジする自主自立の風土を作り上げていきたいものです。