職員への市長メッセージ

2008年10月1日 マインドを高める

 私たち市役所の仕事は、法によって手続きを細かく規定されていたりするなど極めて事務的・実務的な色彩が強いので、どうも、やる気や情熱といったウェットな部分は民間と比べて軽く見られがちであるように感じます。しかしながら、実際にはこうした人間の感情的側面は結果を大きく左右するものだし、さらにいえば、それを生み出し支配するといえる「風土」とか「雰囲気」というものが極めて大事だということを、今回あらためて指摘したいと思います。

 経済の動きは、人間の気持ちや感情とは関係なく非常にドライで合理的なものであると一般的には捉えられているようです。しかし、よく見ると、実は経済の世界においても人の気持ちが大変大きな原動力になっているのがわかります。確かに、「原因ゆえの結果」という理屈に沿って一つ一つの具体的な事象は起こるわけですが、ある目的のために「原因」を作り出したとしてもそれが直ちに所期の「結果」につながるかというと、あながちそうでもありません。ものごとが非常な勢いで動いていくのか、それとも停滞してなかなか動いていかないのかを分ける大きな要因のひとつは、人間の感情的側面です。「消費マインド」、「投資マインド」という言葉が経済解説記事などに出てきますが、それらが冷え込むと、いくら積極的な施策を講じても経済そのものは回らなくなってしまいます。

 皆さんは大河ドラマ「篤姫」を見ておられるでしょうか?
 明治維新のころに活躍した西郷隆盛、大久保利通、勝海舟、坂本竜馬ほかのキラ星のような先人たちが登場していますね。特に西郷と大久保は竹馬の友でしたが、薩摩の風土があればこその二人の活躍だったのだと思います。もちろん、徳川幕府をはじめとした国内状況や諸外国からの圧力などから明治維新という結果が生まれたわけですが、彼らの情熱、そしてそれを育んだ薩摩の風土がなければ、変革のスピードはもっと遅かったかもしれません。彼らは偉人としてこの世に生まれたのではなくて、薩摩の熱によって磨かれて偉人となったのでしょう。時代に「変革マインド」が満ちていたとも言えると思います。
 本気になればたいていのことはできるものです。

 今、延岡は厳しい状況にあるけれども、一部にマインドを明るくする材料が出てきている。これを我々は大事にしなければならないと思います。これから、高速道路が順次開通していきます。そして、以前のメッセージでも書いたように、国土形成計画素案で延岡市は「基幹都市」と位置づけられています。こうしたことをてこにして、次の段階に向けて時代を転がしていく必要があります。今後、中心市街地活性化や企業誘致などの「攻め」のテーマがクローズアップされてきますが、精一杯の力を尽くして大きな成果を目指しましょう。
 取り組みのさなか、困難に直面すると頭をもたげてくるかもしれない「どうせだめだ。」「どうせ大して変わらない。」などといったネガティブなマインドこそが、我々の最大の敵です。ロバート・ケネディはこう言っています。「無力感に溺れることは、戦う前に白旗をあげるに等しい。」
 「延岡はもっともっと良い街になる。」「今がチャンスだ。」「我々にはできる。」と皆が心底信じることからすべてが始まります。