職員への市長メッセージ

2008年4月21日 一日生きることは一歩進むことでありたい

皆さん、おはようございます。市長の首藤です。
 「一日生きることは、一歩進むことでありたい。」
 湯川秀樹さんの言葉です。

 この「一日」を「一年」に置き換えてみてもいいでしょう。4月になって新しい年度を迎えましたが、これからの1年を昨年度よりも一歩進んだ年度にしていきたいものですし、また、していかなければいけないと思います。
 先日、ある会のご挨拶の中で九州保健福祉大学の加計理事長が、「非常に厳しい時代だ」というお話をされました。少子高齢化が進む環境下において、学生の確保ということだけを見ても、大学の経営は厳しい冬の時代を迎えているのでしょう。
 「そういう厳しい時代だからこそ、原点に戻らなければいけない。」ともおっしゃっていました。それでは、原点とは一体何かと言えば、「自分たちは社会の役に立っているのだろうか、と常に自問することだ。」とおっしゃるのです。
 大学といえども民間企業ですから、常に競争があり、需要と供給のバランスの中で仕事をされています。当然、より多くの付加価値を顧客に提供できなければ淘汰されてしまうというのが世の道理です。大学としての付加価値を、「社会の役に立っているか」と表現されているわけです。
 一方、我々は自治体ですから、当然のことですが大学以上に公的な仕事をやっています。そういう立場にあって、我々は民間企業の皆さん以上に社会の役に立っているだろうか、原点に戻りながら仕事をしているだろうかと改めて感じたところです。

 民間は競争があり、社会の役に立たなければ利益が出ない、そしてそれが続けば市場から退場を余儀なくされるという厳しい原則があります。しかしながら、我々には競争相手がありません。市内で他の役所と行政サービスの競争をするなどということはあり得ないわけです。日向市や都城市などと競争しているという意識はみんな持っていることでしょう。しかし、それは本当の意味での競争ではありません。仮に何らかの数値指標において他市に負けたとしても、延岡市内の行政サービスの仕事を奪われるようなことはないし、私たちが路頭に迷うこともありません。我々の存在基盤そのものをかけた競争ではないのです。自ずと厳しさには限りがありますし、そういう場に我々はいるということを改めて認識すべきだと思っています。常に比較され競争させられているという緊張感がやはり民間より薄いわけですから、マンネリズムに陥りやすいと言えるでしょう。
 そのような環境下では、忙しい日々が過ぎていく中で、ついつい日常に埋没してしまいがちにもなります。そうなりがちだからこそ、時々は顔をあげて原点に戻り、方向をきちんと見定めながら仕事をしていこうという意識を持つことが大切です。

 新年度になって新しい組織も生まれ、新しい部署に変わった方もおられます。これを契機に原点に立ち返り、我々の仕事は何であるのか、我々の存在理由とは一体何なのかということを再確認しましょう。
 部局ごとのマニフェストについて、近いうちに公表し、ホームページ上にも掲示することにしています。これは私と各部局長さんとの間で何度も個別にミーティングした結果の、相互の約束でもあります。それを市民の皆さんに対して明らかにするわけですから、ぜひこれを軸あるいは原点としながら、新たな自覚と責任感の下に各部局での仕事を進めていただきたいと思います。

 新しい年度がいよいよスタートしました。これからの1年間、それぞれの部署において目的志向、成果志向の取り組みを期待します。よろしくお願いします。