皆さんおはようございます。市長の首藤です。
組織機構の抜本的な改革については、来年度にまとまった形で実施したいと当初は考えていましたが、行政経営会議や検討委員会におけるこれまでの議論の経過を踏まえ、来年の春に一部を実施したうえで平成21年度に次の段階に進むというような段階的改革にするほうが良いと判断するに至りました。
では、来年の春の段階ではどうなるのかということですが、組織図上で大きな変化が出るというよりも、まずは、組織の仕事のあり方について中身をしっかり改革するところから始めたいと思っています。
そのような部局のあり方を見直すひとつの方策として、平成20年度から各部局長マニフェストを出してもらうことにしましたので、これまで個別に草案を出してもらってヒアリングを重ねてきました。各部局のマニフェスト案を見てみますと、従来からやってきている仕事をそのままマニフェストという形にまとめたものもあれば、今後こんなことをやりたいという明確な意思が方向性として表現されているマニフェストもあります。もちろん、求めているのは後者なのです。
各部局の担当は延岡市政においてそれぞれに重要な分野であり、様々な課題を抱えています。そして、それぞれどういう方向に進んでいくべきなのかということを根本から考えなければならない時期に来ています。それにあたっては、いわゆる「守り」ではなく「攻め」の仕事をするにはどうすればよいかという発想が欠かせません。しっかりした戦略的構想のもとに、企画機能や政策立案機能を高めていく必要があります。これがこれからの組織機構改革の目的です。
ところで、先日、延岡市役所とトラブルを抱えている、ある市民の方と副市長が面談をする機会がありました。当然のように相手は感情的になり、「市役所の職員は信用できない」など様々なことを言われたそうです。
激昂しながら話をされる相手の方が、そのような話の途中で、「市役所ではマナー運動を行なっているそうだが、確かに対応は良くなった。電話も窓口も良くなったとは思う。」と言われ、副市長もこれは意外であったと話していました。色々と苦情や不満をぶつけられながらもお褒めの言葉をもいただいたというわけです。
この報告を受けて私は二つのことを感じました。
一つは、評価していただいたのですから、これはとりもなおさず、私たちが天下一マナー運動に取り組んだ甲斐があったということです。市役所を好意的に見てくれている方が職員の仕事ぶりに良い評価をしてくれるのは当たり前でしょう。反対に、今回のように市役所に対して否定的な見方をしている方に評価をされたことは、非常に意味があることだと思います。
もう一つ感じたことは、逆にこちらから相手に対する評価のことなのです。土地の問題や税の徴収など、市役所とトラブルになっている方は結構いらっしゃいます。そのトラブルに関して担当者から私に報告の際に、「相手の方に問題がありますよ。」というふうに相手の人柄について否定的な説明を受けることが時折あります。はなっからそのように決め付けて接しているケースもあるようにも思えます。確かに担当者の説明どおりの方もいらっしゃいます。しかし今回のように、激昂しながらも市職員を評価していただいたという話を聞くと、「ちょっと待てよ。」と思うのです。こちらの決め付けに反して、案外、本来は冷静で理性的な判断をされる方も多いのではないかと感じました。
学校現場でも無茶な要求を突きつけてこられる父兄が増加傾向にあるなど、世の中にクレーマーと言われる人々が増えていると言われています。特に窓口業務など、多くの市民と接する皆さんの大変さはわかります。しかし、私たちがプロとして対応の仕方を工夫していくことで、相手の感じ方や判断の仕方も変化するのです。まずは、目の前の相手が、十分に理性的な判断もできる人なんだと信じて、誠意ある対応を私たちがしっかりやっていけば、トラブルが泥沼化することなく違った展開になる場合も多いのではないでしょうか。
その上で、これはどうにもならないという状況が発生すれば、・・・例えば常識を逸脱してこれは完全に相手の言いがかりだと判断せざるを得ないような場合は、毅然たる態度を取ってください。私はきちんとサポートします。
ところで、「預け」の問題については検討会議からの最終報告を受けて、市としての再発防止策などを取りまとめました。以前、けじめのつけ方等について意見があればお寄せくださいとリーダー会議などでお願いもしていましたが、個別に出していただいた意見などをも参考にさせていただいて、これについても方針をまとめました。昨日はこのけじめの問題すなわち、職員の処分、また自主返納についてもあわせて記者発表させていただきました。
この内容についてはすでに皆さんにも昨日お知らせしたところですが、遅ればせながら基本的な考え方を付言しておきたいと思います。
特に自主返納等については様々な考え方がありますし、実際に他県や他市の例を見ても、それぞれにかなり異なった対応となっているようです。金額についてもしかり、OBの取り扱いについてもしかりです。
今回の件でけじめをつけるにあたって私が一番念頭に置いたこと、それは、管理監督責任をはっきりさせると同時に、今後二度とこのような事態が起こらないようにすることでした。すなわち、過去にさかのぼって細かく責任を追及することに執着するような決着のつけ方でなく、未来に目を向けて、市役所職員が一致団結して信頼の回復に向けて努力するための一里塚としてのけじめを考えたわけです。
OBは自主返納の対象としないという考え方は、このようなところからきています。未来に目を向けるなら、現在の管理職の皆さんに、現職としての連帯感に基づく共同責任ということについてご理解いただきたい。もちろん現職と言っても、消防をはじめ、こうした「預け」及び「書き換え」には関与していない課所も多くあります。この方々も、申し訳ないけれども、「皆が一丸となってことにあたって行くために共同してけじめをつけよう」と考えていただければと思います。
いずれにしても、こうした困難を乗り越えて、全員の力を結集して新しい延岡市役所を創っていきましょう。