
平成17年の台風水害や平成18年の竜巻災害など、延岡市はこれまで多くの被害を受けています。これから梅雨による大雨や台風の時季を迎え、風水害発生の可能性が高まってきます。
いつ・どこで・どのように襲われるかわからないのが自然災害。災害の発生した時に、被害を最小限に食い止めるには、日ごろからの備えが大切です。
では、風水害などの災害が予想される時や発生した時は、私たちはどのような行動をとるべきなのでしょう。
台風や大雨の予想は、テレビやラジオ、インターネットなどで事前にある程度の情報を得ることができます。早めの情報収集を行いましょう。
また、避難場所や避難経路の確認をしておく必要があります。
今回は、知識や準備、訓練、きずなの4つをテーマとして被害を防ぐ行動を紹介します。
台風や大雨などの水害の発生は、事前にある程度知ることができます。被害が出る前に早めの避難をしてください。
危険が高まると、報道機関や災害情報メール、広報車などを通じて「避難勧告」や「避難指示」が出されます。それぞれの情報の意味を理解し、早めの行動を取ってください。
気象庁では、5月27日から気象警報・注意報を各「市町村単位」で発表します。
「市町村単位」で発表されることで、きめ細かい情報を得ることができるようになります。全国的に多発している局地的大雨などから身の安全を守るためにも、警報などの発表に注意してください。
水位や雨量、河川監視カメラ画像などの情報が携帯電話からも入手可能になりました。

大規模災害時、あなたを助けてくれる人は誰でしょうか。
家族や親戚、友人、近所の人、行政などが挙げられると思います。
しかし、行政は、道路など生活基盤がまひした時、防災出動ができない場合があります。阪神淡路大震災などの大災害では、行政は出動まで時間がかかり、助かった人の多くが住民同士で助け合ったという記録も残っています。行政や個人の力だけでは対応できないときこそ地域の力である自主防災組織が重要な役割を果たします。
「自らの地域は自らで守る」自主防災組織。名前を聞くと、大変な訓練や作業が必要になると思いがちですが、参加した人は「楽しかった、充実していた」との意見が多いようです。
訓練は、救助や消火、AEDの使い方、炊き出しなどですが、「きずなが深まることを大事にし、皆が楽しく参加できる訓練や勉強会を開いています」と話すのは延岡市防災推進員の上杉さん。
延岡市の自主防災組織数は、平成17年7月に51でしたが、平成22年5月現在、148、自主防災組織率は42%となっています。
地域住民の防災意識の高揚や消防団の協力などもあって、5年前と比べ約3倍になった同組織。まだ訓練や勉強会に参加したことがない皆さん。参加してみませんか。
「近隣住民との助け合いが災害時の被害を軽減する」といっても過言ではないかもしれません。
陸上自衛隊在官中に多くの災害支援活動に携わってきて現場を目の当たりにしてきた上杉防災推進員は「災害現場で、救出されてもショック死をする方が多い」と話します。その経験を生かし「知っている人が被災者を励ますことでショック死などを防げる可能性が高くなる」と上杉さんは語ります。
このように被害を防ぐには、地域の結びつきやきずなを深めることが大事です。
最近、近所や地域のきずなが薄くなっていると言われています。「付き合いが苦手」、「仕事が忙しくて地域活動ができない」など理由はさまざまですが、結びつきやきずなが弱くなるとどうなるのでしょうか。
自主防災組織などの防犯・防災活動や子どもたちの見守り活動、地域の皆さんが行う清掃活動、敬老会・子ども会などの地域活動がなくなり、地区の防犯・防災の弱体化につながります。また、環境や景観を損なうだけでなく、文化活動などの交流もなくなることが予想されます。
地域全体の停滞を防ぎ、子どもたちの安全を守るためにも自治会に加入して、自主防災組織を結成し、隣近所の皆さんとの結びつきを持ちましょう。

防災意識の高揚を目的に平成19年から毎年6月に訓練を開催している一ヶ岡南区。区全世帯の約95%が自治会に加入し「防災意識も年々高まっています」と話してくれた同区長の川畑さん。
自主防災組織を立ち上げたきっかけは「高齢化が進み、地震などの災害を最小限に防ぎたい思いが区の皆さんにあったため」とのことです。「区の皆さんが協力的で防災組織立ち上げの苦労はさほどありませんでした」と述べるほど区のまとまりが良いようです。
子ども会や敬老会、同好会などさまざまな行事があり、地区のきずなも深い同地区。今後は「さらに楽しく、安心・安全な地域づくりを進めたい」と答えてくれました。
今回は、知識・準備・訓練・きずなの4つをテーマに災害被害を防ぐ行動を紹介しました。
今回取材をした一ヶ岡南区の訓練前の打ち合わせでは、避難場所や避難方法、近隣との連絡体制など、どのような行動をとるべきかなど事前に熱い議論が交わされていました。被害を防ぐためにも、皆さんも防災について考えてみませんか。
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