現在の農業は、農畜産物価格の低迷や農家の高齢化、担い手不足、食の安全性の確保、野生鳥獣による被害の拡大などさまざまな課題があります。
本市特有の課題としては、台風や大雨により冠水しやすい気象条件。効率化が難しい急傾斜地などの地形特性。農家の多くが、経営耕地面積50アール未満の小規模経営であることなどがあげられます。
このような状況から、まず、早急に取り組むべきことは、農作物を可能な限り地域内で生産し、資金を地域内に循環させる仕組み作りです。
加えて、地産地消を推進し、高齢者や女性が地域農業の担い手となりうるような仕組みも作らなければいけません。
延岡市では、この現状を改善するため、1アールハウスの設置支援やシイタケ、シキミ、ギンナンなどの地域の特産物の生産支援を行っています。
「1アールハウス」とは、耳慣れない言葉ですが、これは、1アール(100平方メートル)のビニールハウスのことを言います。
コスト削減のために大量生産という手法が一般的な中で、1アールハウスでは、雨に打たれない環境で、高品質の野菜を少量多品目生産します。
また、1アールであれば、高齢者や女性でも作業の管理や運営を比較的容易に行うことができます。
生産された農産物は、基本的に直売所などで取り扱われ、地域内での販売となり、地産地消が進みます。
直売所では、少量販売がしづらかった農産物も販売できますので、農家所得の向上にもつながります。
市では、地産地消を進め、農家所得の向上を図るため1アールハウスの設置を支援しています。

もともと兼業農家をしていた安藤さん夫婦。
霜や鳥獣被害の軽減などのメリットがあることから、今回の設置支援事業をきっかけにハウスを設置しました。
すでにハウスで収穫された農産物の一部はスーパーなどに出荷され、5月にオープンする直売所にも出荷する予定です。
これまでの経験から「野菜は愛情を注ぐほど立派に育つ」と話す安藤さん。
今後の目標は「品種を増やして、新鮮な地どれの野菜を皆さんに味わってほしい」と思いを語ってくれました。
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