市長コラム

記事一覧

痩せ過ぎモデル採用したら罰則?

今日の日経新聞を見ていて、社会面の小さな記事が目にとまりました。
見出しに「痩せ過ぎモデル採用したら罰則    仏下院で法案可決」とあります。
フランス下院では、スリムなモデルに憧れるあまり多くの女性が拒食症に陥っているとし、痩せすぎのモデルを採用した事務所に罰則を科す法案が可決されたのだそうです。
私が興味を持ったのは法案そのものに対してではありません。こういう内容の法案が、近代民主主義の母国ともいうべきフランスにおいて可決されたことに対してなのです。
これが日本だったらどうだろうかと想像してしまいます。
「職業選択の権利を奪うものだ」
「個人の嗜好に関わることに政治が口出しすべきではない」
「国家権力の横暴だ」
などなど、異論噴出でおそらく否決されてしまうでしょう。
フランスにおいて「公の利益」が「個の権利」に優先する判断がなされていることの意味を、改めて考えてみるべきではないでしょうか。

ところで、このことからマイナンバー制度に関する議論を私は連想しました。
いうまでもなく、マイナンバー制度の導入は様々な分野で劇的な効率化をもたらします。しかし反面、個人情報の保護という観点からは危うさを伴うものでもあります。日本においてはこれまで、個人情報の漏洩などのリスクがあるのであれば、そうした制度は導入すべきでないという考え方が大勢を占めてきましたから、行政における効率性、生産性はなかなか向上しませんでした。
「リスクがあるからダメだ」という短絡的な思考に終始していては、国際的な競争力の低下を招き、ひいては日本国民に多大な不利益をもたらすことだってあり得ます。
大切なのは、想定されるリスクをどうすれば克服できるかという方向で、変革を恐れず前向きの姿勢で徹底的に知恵を絞ることなのではないでしょうか。