市長コラム

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延岡駅周辺の賑わいづくり

先週の日曜日、「ついに延岡駅前が動き出す!」と題して、周辺の若い人たちが中心になって「延岡えきまち市場音楽祭」が開催された。
こんなにも延岡駅前に人が集まったことはない。駅長さんも、「自分は1年半前に着任しましたが、こんなことはこれまで一度もありませんでした」とびっくりしておられた。それほどのポテンシャルがこの駅前に、いや、延岡にはあるのだ。まだまだ捨てたもんじゃない。
JR延岡駅と言えば、皆さんは18日夜のNHKクローズアップ現代をご覧になっただろうか。
駅周辺整備の前段階として山崎亮さんにコーディネイトしていただきながら進めている市民ワークショップなど、その熱気が伝わってくる番組構成になっていて、本当に誇らしく、嬉しくなった。こうしてメディアに取り上げられて全国放送されるということは、今回の延岡駅周辺整備の進め方が国内でも先進的な取り組みであることの証左でもある。そして、それが関係者、とりわけワークショップなどに参加してくれている市民の自信と誇り、そしてやる気につながってくるはずだから、さらに前向きの好循環を生むだろう。
振り返れば、日本全国の地方都市で中心市街地が衰退し、郊外の大型店への消費集中が進むようになって、様々な試みが繰り返されてきた。中心市街地に行政主導で商業集積を図ってみたり核店舗を誘致したりということが一般的には行われてきたし、また、いわゆるコンパクトシティという都市コンセプトもそうした試みの中からの産物だ。しかし、地方都市の中心市街地活性化への処方箋はまだ確立されていない。中心市街地での商業集積による活性化は、あえて乱暴に言えば、ここごとく失敗してきた。
そうした状況下での、今回の延岡駅周辺整備である。
では、何がポイントかと言えば、中心市街地活性化イコール経済活動活発化という呪縛から、まずは自分たちが解き放たれることだ。つまり、商業集積を中心に活性化を図るのでなく、市民が集まる仕掛けを作るという点に集中することである。
買い物や飲食を主目的とする求心力を中心市街地に持たせようとするよりも、とにかく居心地のいい空間を作ること。また、市民自らが「こんなことをするための場が駅にあったらいい」と思う空間をまずは作ること。
人が集まるようになれば、そこには新しいコミュニティが生まれ、結果として飲食の場や物販店舗も自然に生まれてくるはずだ。
ちなみに、現代社会には「絆」が欠落してきているのでコミュニティを再生しなければならないとよく言われる。私も6年前のマニフェストで、コミュニティセンターを整備し、そこを拠点としてコミュニティ再生を目指すと宣言した。これは山崎さん言うところの「地縁型コミュニティ」なのだが、延岡駅周辺には「テーマ型コミュニティ」を形成する仕掛けを作りたいと思っている。